30 Voices
庄司夏子

これからの幸せの手がかり

「もう1人の自分」

シェフ/アーティスト

庄司夏子

1989年、千葉県に生まれ、東京都で育つ。駒場学園高等学校食物調理科卒業。フランス料理店「ル・ジュー・ドゥ・ラシエット」「フロリレージュ」を経て、24歳でパティスリー「été」を開業。バラをモチーフとしたマンゴータルト「フルール・ド・エテ」で注目を集める。翌年には、1日1組のレストランを開く。2020年にアジアのベスト・パティシエ賞、2022年にアジアの最優秀女性シェフ賞をいずれも日本人女性として初めて受賞。2025年からティファニー銀座の「ブルーボックスカフェ」を監修する。環境や多様性などにかかわるサステナビリティ活動に取り組むほか、女性シェフの地位向上に力を注ぐ。

Q&A

「あいだ」に宿る ウェルビーイング“We-Being” を叶えるためのキーワード

「もう1人の自分」

物事を主観だけで捉えるのではなく、「もう1人の自分」をつくり、外側から俯瞰して考えることを大切にしています。料理で人を幸せにしたいと思う一方、経営者として現実を見るために身につけた目線です。華やかに見える料理の世界も、若い料理人の減少や、女性シェフが活躍できる環境づくりなどさまざまな課題があります。次の世代をサポートし、長く働ける業界をつくっていきたい。いまの立場を俯瞰すると、私にも改革の糸口をつくれる可能性があるのではないかと思います。「もう1人の自分」の目線を持ち、周囲まで目を向けることで、より幸福な関係や環境をつくっていきたいです。

「もう1人の自分」をどのように実践していますか?

ティファニーのカフェで料理監修をした際、廃棄される予定だったパンの切れ端を活用し、クラフトジンをつくりました。料理に限らずラグジュアリーなものをつくる過程では、廃棄も生まれやすいです。利益を生み出し、不要なものを効率よく捨てることは合理的だからです。しかし、捨てることをよしとはしたくありません。料理をつくる側の目線だけでなく、生産や消費のあり方まで俯瞰し、責任を持つ。それが真のラグジュアリーだと考えています。そうして自分が設定した目標を達成し、世の中や未来のためになるとき、幸せを感じます。

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庄司夏子 ウェルビーイング“We-Being”を叶えるためのキーワード - We-Being Project|KOKUYO